おかやま地誌 / 土地の記録:地籍調査
The cadastral survey

土地の記録 ― 地籍調査

境界も面積も、実は「調べ終わっていない」土地が全国にたくさんあります。地籍調査は、いわば土地の戸籍づくり。岡山の進み具合を、土地家屋調査士の視点で読み解きます。

What地籍調査とは ―「土地の戸籍」をつくる調査

地籍調査は、市町村などが主体となって、一筆(いっぴつ/土地一区画)ごとに所有者・境界・面積を調べ、正確な地図(地籍図)と簿冊(地籍簿)にまとめる国の事業です。人に戸籍があるように、土地にも正確な記録を。それが地籍調査の考え方です。

法務局にある登記記録や公図の多くは、明治期の地租改正までさかのぼる古い測量に基づいており、現地の実態と食い違うことが珍しくありません。地籍調査は、その記録を現代の測量で更新し直す作業でもあります。

Okayama now岡山の現況

21
完了した市町村
(27市町村中)
6
実施中の市町村
約52%
県全体の進捗率
(面積ベース)

「完了」は市町村の区域で調査計画が一巡したことを指し、その内訳や地域ごとの進み具合はさまざまです。市町村ごとの最新の進捗率は、国土交通省の公式マップで確認できます。

※ 市町村ごとの詳細な進捗率(%)は、国土交通省「地籍調査状況マップ」の公表値をご確認ください。当ページでは、確認できた数値のみを掲載し、推測では埋めていません(市町村別の数値は今後、出典つきで順次掲載予定)。

Why it mattersなぜ大切か

境界トラブルの予防

境界が図面と現地で一致していれば、「ここは誰の土地か」という争いを未然に防げます。相続や売却の前に、もめる芽を摘めます。

災害からの復旧が早い

境界が記録されていれば、地震や水害で境界標が失われても、元の区画を素早く復元できます。復興のスピードに直結します。

売買・相続がスムーズ

面積と境界が確定していれば、取引や名義変更の手続きが円滑に。境界確定に時間がかかって話が止まる、を避けられます。

まちづくりの土台

道路・上下水道・区画整理など、公共事業の計画は正確な土地情報が前提。地籍は地域の「基礎データ」です。

Surveyor's note

土地家屋調査士の視点から

地籍調査が済んでいる地域でも、「昔の調査のまま境界標が失われている」「相続の間に現況が変わった」といったケースは現場で少なくありません。逆に、調査が済んでいない地域では、売買や相続のたびに境界確定の測量が必要になることがあります。

お住まいの土地が今どういう状態なのか――境界標はあるか、公図と現況は合っているか。気になったら、まずは地図で位置とハザードを確かめるところから始めるのがおすすめです。

出典:岡山県(中山間・地域振興課)「国土調査(地籍調査)」の公表(27市町村中 完了21・実施中6)、および国土交通省「地籍調査Webサイト/地籍調査状況マップ」(県全体の進捗率)。市町村別の最新数値は各公式でご確認ください。