岡山の公図には、この土地ならではの表情があります。たとえば児島湾の干拓地のように新しく開いた土地は、区画が大きく整然としていて、「〜新田」の地番がまっすぐに並びます。一方、古くからの山あいの集落では、小さく入り組んだ筆と、曲がりくねった赤線(里道)・青線(水路)が、地形にそって描かれます。公図のかたちそのものが、その土地の成り立ちを語っているのです。
How to read ・ 公図の読み方
公図の読み方 ― 記号と、改租図のかたち
公図(旧土地台帳附属地図)には、昔ながらの記号が残っています。土地の境をあらわす筆界の実線、一筆ごとの地番、区画の枠である字界、そして道をあらわす赤線(赤道・里道)、水路をあらわす青線(青道)。この“地図の言葉”が読めると、改租図から土地の来歴が見えてきます。公図の成り立ち の続編です。
筆界・地番・字界赤線=里道/青線=水路模式図で解説
Diagram ・ 公図の模式図
公図の模式図(イメージ)。数字=地番、実線=筆界、破線=字界、赤帯=里道(赤線)、青帯=水路(青線)。※これは説明用の作図で、実在の土地ではありません。
まず、公図のかたちを見る
下は、公図によく出てくる要素を一枚にまとめた模式図(イメージ)です。実際の改租図は、これに墨書きの地番や字名が手描きで入ります。
〔 写真差し替え枠 〕 ここに、実物の改租図・公図の画像を入れられます
(お手元の改租図の写しや、法務局で取得した公図など)
(お手元の改租図の写しや、法務局で取得した公図など)
Symbols ・ 記号の読み方
公図の“地図の言葉”
| 記号・要素 | 意味 |
|---|---|
| 実線(筆界) | 一筆の土地と、隣の土地との境(筆界=ひっかい)。公図の骨組み。 |
| 数字(地番) | 一筆ごとに付けられた番号。土地を特定する住所のようなもの。 |
| 破線など(字界) | 字(あざ)や大字の境。公図は字ごとに一枚で構成される。 |
| 赤線(赤道・里道) | 道路法によらない道=里道。昔の公図で赤く塗られたことから「赤線」。地番のない細い帯。 |
| 青線(青道) | 河川法等によらない水路・小川・ため池=法定外公共物。青く塗られたことから「青線」。 |
| 方位・縮尺 | 北を示す方位記号と、六百分の一などの縮尺。ただし古い図は正確でないことも。 |
🖍 赤線・青線は「昔の公図で赤・青に塗られていた」慣行の名残で、里道・水路といった法定外公共物を表します。※現在のデジタルの地図データ(登記所備付地図データ)には、この色分けは基本的に入っていません。色は紙の公図・旧図での話です。
Caution ・ 読むときの注意
公図は「そのまま境界」ではない
くり返しになりますが、公図の多くは地租改正期の測量にさかのぼり、縄伸びなどで面積・形が現況と一致しないことがあります。公図は、地番の並びや隣接関係、里道・水路の位置を知る手がかりであって、そのまま正確な境界線を示すものではありません。
実際の境界を確かめるには、公図・登記の記録に、現地の測量・境界標・関係者の立会いを重ねる必要があります。ここが、土地家屋調査士の仕事の核心です。
⚠ 本ページの記号・呼称は、法務省・国土交通省などの公開情報にもとづく一般的な説明です。地域や図面により表現が異なる場合があり、実際の土地・境界の判断は、必ず法務局の最新資料と専門家にご確認ください。模式図は説明用の作図で実在の土地ではありません。
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