美作三湯 ― 岡山を代表する、三つの名湯
岡山の温泉といえば、まず「美作三湯(みまさかさんとう)」。真庭市の湯原温泉、美作市の湯郷温泉、鏡野町の奥津温泉を指します。湯原は、川底から湯が湧く天然の大露天風呂「砂湯」が名物で、全国露天風呂番付の「西の横綱」。高いpHのアルカリ性単純温泉で、美肌の湯として知られます。湯郷は保温効果の高いナトリウム・カルシウム塩化物泉(塩化物泉)で、別名「鷺の湯」。奥津はアルカリ性単純温泉の「美人の湯」で、名物「足踏み洗濯」でも親しまれています。
※泉質・特徴は各温泉地が掲げる公式情報にもとづく概要です。詳しい泉質表示・禁忌症・営業状況は各施設でご確認ください。
湯原温泉郷の秘湯 ― 真賀・郷緑
国民保養温泉地に指定される湯原温泉郷には、一軒宿の秘湯も点在します。岩の割れ目から源泉が自然に湧きあがる真賀温泉の「幕湯(まくゆ)」、緑色の天然岩盤風呂が名物の郷緑温泉(ごうろくおんせん)。どちらも足元湧出の源泉かけ流しで、湯原と同じアルカリ性のやさしい湯を、静かな環境で味わえます。派手さはないけれど、湯そのものを楽しみたい人に。
街から近い、岡山市の湯
県北まで足を延ばさなくても、岡山市内で温泉を楽しめます。日帰りの湯めぐりにも便利な三湯を、泉質とともに。
♨️ 岡山桃太郎温泉(岡山市北区久米)― 肌にやさしいアルカリ性単純温泉。毎分380Lの豊富な湧出を、檜露天や岩風呂など多彩な浴槽で。
♨️ 湯迫温泉(ゆばおんせん)(岡山市中区)― 平安期の開湯と伝わる古湯。ラドンを含む放射能泉で、大理石の大岩風呂が名物です(営業状況は要確認)。
泉質でわかる、効能のはなし
温泉の効能は、泉質によって少しずつ違います。環境省は療養泉の泉質ごとに「一般的適応症(浴用)」を定めています。岡山に多いのは、高いpHで肌あたりのやさしいアルカリ性単純温泉。ほかに湯郷の塩化物泉、湯迫の放射能泉などがあります。下の表は、環境省の分類にもとづく一般的な目安です。
| 泉質 | 一般的適応症(浴用の一般論) | 岡山の主な温泉 |
|---|---|---|
| 単純温泉 (アルカリ性単純温泉を含む) |
自律神経不安定症、不眠症、うつ状態 など | 湯原・奥津・真賀・郷緑・たけべ八幡・岡山桃太郎 |
| 塩化物泉 | きりきず、末梢循環障害、冷え性、うつ状態、皮膚乾燥症 など | 湯郷 |
| 放射能泉 (ラドン泉) |
高尿酸血症(痛風)、関節リウマチ、強直性脊椎炎 など | 湯迫 |
瀬戸内をのぞむ、絶景の湯
倉敷・児島の鷲羽山周辺には、瀬戸大橋と多島美を見晴らす「空中露天風呂」があります。この一帯は泉質を大きくうたう温泉地ではありませんが、湯船から広がる瀬戸内海のパノラマそのものが、何よりのごちそう。夕暮れどきには、島々のシルエットが茜色に染まります。




