吉備路の古社 ― 桃太郎伝説と、朱の大鳥居
古代吉備国の中心として栄えた岡山市西部から総社にかけての「吉備路」。桃太郎のモデルとされる神々をまつる古社と、はるか遠くからも見える朱の大鳥居が、のどかな田園に点在します。

吉備津神社と吉備津彦神社は、いずれも桃太郎伝説のもとになったといわれる温羅(うら)伝説にゆかりの深い古社。少し北に足をのばせば、日本三大稲荷に数えられる最上稲荷の巨大な朱の鳥居がそびえます。神社めぐりの起点にちょうどよいエリアです。
名刹・禅寺 ― 紅葉の庭と、祈りの伽藍
静かな山あいの禅寺、法然上人ゆかりの古刹、真冬の奇祭で沸く観音院。長い歴史を重ねてきた岡山の名刹には、季節ごとに表情を変える境内と、語り継がれる物語があります。

総社の宝福寺は、少年時代の雪舟が涙でネズミを描いたという逸話で知られる紅葉の禅寺。久米南町の誕生寺は法然上人の生誕地に建ち、瀬戸内の本蓮寺は朝鮮通信使の宿ともなりました。岡山市の西大寺観音院では、真冬に日本三大奇祭のひとつ「会陽」が営まれます。
眺めと信仰の社寺 ― 高台の社と、神仏習合の山
瀬戸内の多島美を見下ろす高台の社、一つの山に神社と寺院が並び立つ聖地、美作国の一宮。景色とともに祈りの歴史を味わえる、県内各地の社寺を集めました。

由加山は、神社と寺院がひとつの山に並び立つ全国でも珍しい神仏習合の聖地。牛窓神社や阿智神社は瀬戸内や美観地区を見渡す高台に鎮座し、真庭の木山寺には境内に鳥居が立ちます。津山の中山神社は美作国の一宮として、湯郷の湯神社は温泉地の守りとして、それぞれ地域に長く親しまれてきました。
古社寺を気持ちよく巡るために
神社やお寺は、地域の方々にとって大切な祈りの場です。ちょっとした心づかいで、自分も周りも気持ちよくお参りできます。
1拝観時間を確認
社寺によって拝観できる時間や、御朱印の受付時間が異なります。おでかけ前に公式情報で確認しておくと安心です。
2静かにお参り
境内は祈りの場所。大きな声を控え、他の参拝者のお参りを妨げないよう、静かに過ごしましょう。
3写真は可否を確認
本殿内部や仏像などは撮影禁止の場合があります。掲示に従い、撮影可否が不明なときは控えめに。
4歩きやすい靴で
山上や高台の社寺は、長い石段や坂道が続くことも。歩きやすい靴と、季節に合わせた服装がおすすめです。
5手水と参道
手水舎で手と口を清め、参道の中央は神仏の通り道とされるため、端を歩くとより丁寧です。
6ゴミは持ち帰り
境内にゴミ箱がないことも多いもの。出したゴミは持ち帰り、美しい景観を次の参拝者へつなぎましょう。