井山宝福寺は画聖・雪舟が幼い頃修行し、涙でネズミの絵を描いたという話が残っている有名なお寺です。寺院の入り口にはネズミを描く雪舟の銅像があります。臨済宗東福寺派の寺院で、地方の中でも有力な禅宗寺院です(もとは天台宗でしたが、七堂伽藍を建立してから中国地方屈指の禅寺となったそうです)。
室町末期の備中兵乱で三重塔を残して焼失したと考えられています。江戸時代以降、七堂伽藍は漸次復興されました。建造物では三重塔が最も古く、解体修理の際に永和二年(1376)の墨書銘が発見されています。この塔は岡山県下二番目の古塔としても貴重で、国の重要文化財に指定されています。境内には山門・仏殿・三重塔をはじめ、経蔵・庫裡・方丈・書院・禅堂・鐘楼堂・開山堂などが配置され、静かな境内では春は新緑、秋には紅葉が訪れる人を楽しませてくれます。
紅葉と三重塔の写真訪問の順番は「山門」から入り「仏殿」「三重塔」「方丈」「鐘楼」と周囲を見るのが順路です。三重塔は室町時代中期の建立で、塔の建築形式は方三間の本瓦葺、総高18.4メートル。塔内一層には須弥壇を設け大日如来と脇侍四天王を安置し、天井には約250年前の人・是山和尚筆の天女の絵があります。方丈は江戸時代中期の建立で、雪舟のネズミの伝説を残したといわれる建物。紅葉の時期には特別に方丈内が公開されることもあります(志納金500円)。鐘楼の梵鐘は県指定文化財で、応仁2年(1468)の室町時代に霊仙寺のための梵鐘として鋳造されたものと伝わります。
雪舟は小僧時代を経て京都の相国寺で修行し、47歳のときに遣明使の一員として中国の明に渡航、約2年間にわたって中国の有名画家たちに会い水墨画の世界を探求しました。帰国後は水墨画を多数残し、国宝にも選ばれています。雪舟は87歳で亡くなったと言われています。井山宝福寺では座禅体験(定例座禅会は毎月第2日曜日、志納金500円)も行われています。
画聖・雪舟について
雪舟(せっしゅう)は室町時代を代表する水墨画家で、日本の絵画史上もっとも高く評価される画僧のひとり。備中国(現在の総社市)赤浜の生まれと伝えられ、幼くして井山宝福寺に入り、禅の修行のかたわら絵を学びました。
寺に伝わる逸話では、絵ばかり描いて修行をおろそかにした雪舟が、罰として本堂の柱に縛りつけられてしまいます。しかし流した涙を足の指につけ、床にネズミの絵を描いたところ、あまりに見事な出来栄えに驚いた和尚が縄を解いたと伝えられています。この逸話にちなみ、宝福寺の境内には涙でネズミを描く少年・雪舟の像が置かれています。
その後、雪舟は京都・相国寺で修行を積み、47歳のときには遣明使の一員として中国(明)に渡航。現地の画家たちと交流しながら本場の水墨画を学び、帰国後は「秋冬山水図」をはじめ数々の名作を残しました。作品の多くは国宝に指定されており、日本の水墨画を大成した人物として今も高く評価されています。
雪舟誕生地の碑文化財の指定
国指定文化財:三重塔(昭和2年)、絹本着色地蔵菩薩像(明治34年)、絹本着色十王像(明治34年)
県指定文化財:梵鐘(昭和34年)、宝福寺(平成12年)






















アクセス
所在地:〒719-1154 岡山県総社市井尻野1968(Tel. 0866-92-0024)
参拝時間:5:00〜17:00
車:岡山自動車道岡山総社ICから約15分
公共交通:JR総社駅からタクシー約7分
駐車場:普通車75台、バスの場合は第二駐車場(西側)
雪舟の生誕地とされる「雪舟誕生地の碑」は総社市赤浜にあります(〒719-1121 岡山県総社市赤浜/岡山自動車道岡山総社ICから約3分/駐車場あり)。
※拝観時間・ライトアップ・駐車場などの情報は変わることがあります。おでかけ前に、公式情報での最新のご確認をおすすめします。

