井山宝福寺「雪舟ゆかりの禅寺、紅葉スポット三重塔」

雪舟が幼い頃修行した歴史好きな方には訪れたい観光スポット

井山宝福寺は画聖雪舟が幼い頃修行し、涙でネズミの絵を描いたという話が残っている有名なお寺です。

寺院の入り口にはネズミを書いている雪舟の銅像がありますよ。。

井山宝福寺は臨済宗東福寺派の寺院で、地方の中でも有力な禅宗寺院です。
※もとは天台宗だったのですが七堂伽藍を建立してから中国地方屈指の禅寺となったそうです。

室町末期の備中兵乱で三重塔を残して消失したと考えられています。江戸時代以降、七堂伽藍は漸次復興されました。
※建造物では三重塔が最も古く解体修理の際、永和二年(1376)の墨書銘が発見されています。この塔は岡山県下二番目の古塔としても貴重です。

境内には山門・仏殿・三重塔をはじめ、経蔵・庫裡・方丈・書院・禅堂・鐘楼堂・開山堂などが配置さています。
三重塔は国の重要文化財に指定されています。※下記に文化財の指定内容を掲載しています。

静かな境内では、春は新緑、秋には紅葉と訪れる人を楽しませてくれます。

文化財の指定

区分:対象文化財:指定年

国指定文化財 三重塔 昭和2年
絹本着色地蔵菩薩像 明治34年
絹本着色十王像 明治34年
県指定文化財 梵鐘 昭和34年
宝福寺 平成12年

駐車場

駐車場はは十分な広さがあります。

今回訪れる際には、困ったときのカーナビ(いつも通りです(笑))で井山宝福寺に行くと・・・寺院の北西だと思うのですがそこからの訪問になってしまいました。
寺院の北西は裏側にあたり正面とまた別ルートになります。※歩いて行って後で気づきました。。

歩く順番を気にする方は、正面に向かっていけ利用に事前調べして下さいね、ナビに任せすぎるといつもの管理人みたいな結果に・・・。

トイレも観光スポットならではの綺麗な設備です。

時間があれば案内看板を見よう^^
最初に発見した看板は「大きく記載した岡山県の案内板」「井山宝福寺に縁起」

milk
ふむふむ・・・今回訪れた位置が正面ではないことに気づく・・・
国民宿舎雪舟荘??・・・そんな国民宿舎があった!?今もあるのかな?
看板の情報は大切でありためになる。。でもちょっと古いので新しいのを見たいですね。。

北側からの入り口

北側の入り口に到着です。・・・といっても車から降りて徒歩1分程度なので駐車場が入り口付近まであるので便利な場所に位置しています。

趣がある茶屋ですかね。。
帰りにひと休みするにはちょうどいいかもしれませんね。。

お食事処

精進料理 金亀(キンキ)
営業日11:00〜21:00※不定休で、2日前までに完全予約制みたいです。
TEL(0866)92−3056
FAX(0866)92−3036
ホームパージにはお問い合わせ用の携帯番号も記載しています。

よく見ると新しい案内看板が!

わかりやすい^^
山門が正面入り口なので現在地は正門の反対ですね(笑)

正門には駐車場が看板で見るとありなので来られる方は是非正門側に^^
訪問者が多ければ仕方がないのですが、この日は人の気配が・・・・あまりないので正門側に行けれなかったのが残念です。
案内写真が正門とは反対になりますがよろしければ見て下さい。

訪問の順番は「山門」から入り「仏殿」「三重塔」「方丈」「鐘楼」と周囲を見るみたいですね。

三重塔は紅葉が有名なスポットなので秋に訪れてみたいですが、今回は季節がずれています。
写真は葉がこれから本格的に芽吹く時期です。

方丈

方丈とは?どういった建物なんでしょうか。。。

よくわからなかったのでちょっと調べてみると

寺院の古建築でよく登場する「方丈」とは簡単にいうと多目的建造物みたいです。

寺院の住職がお勤めをする室中、一般の方の応接間である礼の間(らいのま)、檀家用の応接間である檀那の間(だんなのま)、師匠から弟子に法を継ぐ衣鉢の間(えまつのま)、仏像や祖師像、位牌を祀る仏間(ぶつま)、そして住職の日常の生活の場である書院などからなるのが基本的な方丈建築となるそうです。これ以外にも使用用途により8室構成になることもあるそうです。

井山宝福寺の方丈が上記意味の建物であるかどうかはわかりませんが、ちょっと気になったので調べて見ました。

いざ境内に

北側より境内にはいり三重塔の裏側から正面側へと向かいます。

三重塔裏側から写真です。
表側からの撮影は有名ですが、裏側は撮影する人はいないような気が(笑)

建造物が立ち並ぶ正面側境内に到着しました。

三重塔

三重塔正面階段に到着

三重塔について【国指定文化財】
建立:室町時代中期
臨済宗の寺院の塔は、伽藍の後方や脇の小高い所に建てられることが多く、宝福寺も仏殿の後方の小高い所に建っています。
塔の建築形式:方三間の本瓦葺
総高:18.4メートル


三重塔説明看板より

国指定重要文化財
様式は室町中期の特色を有する代表的建造物といわれ、凡そ六百年前にものであります。
幸い、天正年間の兵史にも免れ、再三の修復を経るも当時の当時の形式を踏襲し、その特質を損することなく保存され、昭和二年国宝の指定を受け、その後特別保護建造物となり、戦後、重要文化財を改称されました。
木造建築ゆえ白蟻の害と六百年の風雪に堪えかねて、昭和四十二年に解体修理に着手し、昭和四十四年十月に竣工しました。
山内第一の古建築が外見上細心の建造物となりました。
塔内一層には須弥壇を設け大日如来と脇侍四天王を安置し天井には約二百五十年前の人で山和和尚筆の天女の絵があります。

立派な建造物です。
朱色が太陽に照らされ綺麗に映えていますね。。
紅葉に時期は朱色がさらに際立つのでしょうね^^

雪舟碑

先ほど見えた黒い石碑・・・珍しい気がします。

何の石碑か気になり近ずいてみてみると雪舟の碑のでした。。
木々の奥にひっそりと立たずんでいるんですね。ここにも案内板があるはずなんですが見逃していました。

後で調べてみました。
案内看板「雪舟碑」

雪舟等楊禅師は約五百年前の人であり、総社市の赤浜に生まれ、十二才の時当山に入門し小僧となりました。
天性画を好み経巻を事とせず、遂に師僧の怒りにふれて方丈の柱に縛られ、落つる涙を足の親指に付けて板敷に鼠の絵を描いたということは有名な伝説です。
この碑は昭和三年の建立であり、材は仙台石、高さ4.5メートル、幅1.4メートル、厚み三十六センチ。碑面を三段に分ち、上段の円相内は雪舟の自画像、中段は雪舟筆宋の育王山の全景、下段は藤井高尚の撰文、頼山陽の筆になる碑文であり画聖雪舟、国文学の泰斗たる高尚、漢文学の自眉たる三陽という三大文化人によって成る碑であるため、「三絶の碑」と呼ばれています。

方丈

方丈について
建立:江戸時代中期の建立
雪舟のネズミの伝説を残したといわれる建物です←是非行ってみて下さい。
方丈は禅宗寺院において住持の居室を意味し、訪問客の接待や仏事法要など公式儀式に関する場としての性格をもち建物です。
※先ほど気になっていた「方丈」という名称について

庫裏

御朱印はこちらで受け付けています。

入口にはアート作品!?
お寺にはあまり見ることが出来ないアーティスティックな作品があります。
機会がある方は、関係者の方にオブジェについて訪ねてみて下さい。管理人も尋ねて見たかったですが訪問時には人の気配がなく見つめていました(笑)

方丈

庫裏の隣が住持の居室や、仏事法要や訪問客の接待が行われる方丈です。
この方丈内は普段公開はしていません。※管理人が訪れた際にも非公開でした
ですが、紅葉の時期(訪れる時期により違いますので確認してください)には特別に公開をしているそうです(志納金500円)。
公開の詳細はわかりませんが「秋期特別方丈公開」として、雪舟にまつわる品々や寺の什物が展示されるようです。

気になる方はお寺にお問い合わせして下さい。。

雪舟の像があります。
柱に括り付けて涙で書いた鼠の像です、鼠を本物と見立てて画力を表現しているのでしょうかね。
にこやかな表情で方丈の前で迎えてくれます。

方丈の説明看板

この建物は「方丈」といいます。凡そ二百三十年前の建物であります。
東西二十五メートル、南北十六メートルの大殿は山内第一の大きさです。
画聖雪舟が小僧時代に柱に縛られて涙でネズミの絵を描いたという伝説はこの堂内でのできごとであります。
しかし天正三年(一五七五)備中の兵乱の際、方丈は焼失し、雪舟が縛られたという柱は存在していません。
その後、二度にわたって復興したのが現在の方丈です。

鐘楼

鐘楼について【県指定文化財】
鋳造:慶仁2年
梵鐘は、総高115センチ、口径が59センチでやや丈が長い。
中央に宝珠をいただいた双竜式の竜頭をもっています。
陰刻銘によると、応仁2年(1468)の室町時代に、霊仙寺のための梵鐘として鋳造されたものだそうです。井山宝福寺にそのような経緯で移ったかは不明。

500年以上も前の鐘楼です。
風合いも良く時代を感じますね、現在も現役で鳴り響いているんでしょうね。。

仏殿

仏殿について
建立:江戸時代後期
境内の中心に位置して東に面して建築されています。
禅宗様式の意匠が典型的に示された、方三間一重裳階付きの仏殿です。

山門から仏殿の間に行く道中にある2本の杉の木もうひとつの門のごとく出迎えてくれます。
樹齢も相当年数経過していることがうかがえる迫力満点の樹木です。天を眺めていくように見上げていきます。

どうですかこの迫力は^^
一本は枯れかけているのですかね・・・常緑の樹木ですが緑がなく枝木も白っぽくなっています。

仏殿説明看板

この建物を仏殿といい、別称「法堂」(はっとう)といいます。
富山の御本尊虚空蔵菩薩を安置しています。凡そ三百年前当地豪族薬師寺次郎左衛門が「力乞い」のために刻んだと霊験あらかたなる仏様です。
そもそも虚空菩薩は知恵と福徳をお授けになる仏様です。丑年と寅年生まれの人の守り本尊とされており、十三才に知恵を授かりにお参りを行う「十三参り」が行われています。
正面の額「祈祷」は、後水尾天皇の御自筆です。天井の龍の画は望月派の大家号山(ごうざん)和尚(二百五十年前)筆の盆龍であり直径六メートルの顧子雄輝を極め、当初夜々出でて白連池の水を呑み、里人がこれを恐れたので龍の目に釘を打ちこれを封じたと伝えられて俗に「水呑みの龍」と呼ばれています。

仏殿内にある「雪舟と涙で描いたネズミの絵画」は岡山県出身の肖像画家「秋山清水」氏の作品

山門

山門について
建立:明治期後半
六本柱の楼門で十段の石段の上に、東に面して建っています。
屋根は入母屋造りの桟瓦葺で、上層は正面3間、側面2間とし、周囲に高欄付きの縁を飾っています。

七福神のお出迎え

本日ふたつめの雪舟の銅像です。※本当はみる順序は逆ですね。。
こちらの銅像は凛々しいですね、先ほどの方丈前の銅像は可愛らしくギャップがありどちらも表情が被らずです。

宝福寺【県指定文化財】

北側から入り正面への順番が違う宝福寺巡りでした。
帰りも同じく来た道をを帰ります^^
春先の訪問でしたが次回は秋の紅葉時期に来てみたいと思っています。紅葉の写真を次回はアップします^^

三重塔の紅葉は有名なので一度みてみたいですね。。。

雪舟について

雪舟小僧時代を経て、京都の相国寺で修行します。
47歳のときに遣明使の一員として中国の明に渡航、約2年間に渡って中国の有名画家たちに会い水墨画の世界を探求しました。
帰国後は世に知られているように水墨画を多数残し国宝にも選ばれています。
雪舟は87歳に亡くなったと言われています。

座禅体験

井山宝福寺では座禅の体験もできるそうですよ。
興味がある方は宝福寺のホームページに「座禅体験」の説明サイトがありますのでご確認してみてはいかがでしょうか。

定例座禅会

開催日:毎月第2日曜日(8月は暁天座禅のためお休みです。)
対象:中学生以上
志納金:500円
場所:禅堂
—体験の流れ—
07:15 受付、初めての方への説明
07:30 座禅(30分×2回)
08:30 法話 梅湯茶礼 お茶・お茶菓子
09:30 終了
※予約は不要みたいです。詳細は連絡をしてみて下さい。

暁天座禅

開催日:毎年8月1日〜5日
対象:中学生以上
志納金:500円
場所:方丈
※宿泊希望者は7月25日までに予約をお願いします。
※食事は提供されません。
—体験の流れ—
04:30 受付、初めての方への説明
05:00 座禅(30分×2回)
06:00 法話 梅湯茶礼 お茶・お茶菓子
07:00 修了

座禅体験

開催日:電話により日時を決定
対象:小学生以上
志納金:献瓦1000円
場所:禅堂
—体験の流れ—
10分間 受付、初めての方への説明
20分間 座禅
10分間 休憩
20分間 座禅
終了後:質問など
(全行程で約1時間となります。)

アクセス

所在地 〒719-1154 岡山県総社市井尻野1968
電話番号 0866-92-0024(宝福寺)
営業時間 参拝時間5:00~17:00
料金 定例座禅会(8月を除く毎月第2日曜日):中学生以上対象500円 
座禅体験(電話により日時を決定):小学生以上対象1,000円
アクセス
岡山自動車道岡山総社ICから約15分
公共
JR総社駅からタクシー約7分
駐車場 普通車75台、バスの場合は第二駐車場(西側)

※営業時間や定休日、料金など変更されている場合がありますので、お出かけの際は問い合わせ先にご確認ください。
※写真の無断掲載・使用を禁止します。

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