「倉敷」という地名は、風景ではなく土地の役目から生まれました。もとになったのは中世の言葉「倉敷地(くらしきち)」。各地の荘園から集めた年貢米などを、船で積み出すまでのあいだ蔵に納めておく――そういう物資の集積地を指す言葉です。「倉(=蔵)」を「敷く(=設けた)」土地、というわけです。
名前が、その土地が何をする場所だったかを、そのまま言い当てている。
つまり倉敷は、はじめから「モノが集まり、船に載って出ていく場所」でした。海が近く、川で内陸とつながるこの土地の地の利が、そのまま地名になったのです。


