Place names ・ 地名の由来

岡山の地名を読む
― 名前は、土地の記憶

「島」「新田」「江・沖・洲」「原」「谷」――地名は、その土地がどんな場所だったかを今に伝える、いちばん古いデータです。土地の履歴を読むことを仕事にする視点から、岡山の地名に刻まれた記憶を一枚ずつめくっていくシリーズです。

島・新田・江沖洲土地家屋調査士の視点地図で確かめる
How to read ・ 地名の読み方

地名は、消えた地形の地図になる

川の付け替え、海の干拓、宅地の造成――土地の姿は、思いのほか大きく変わってきました。けれど地名は、その土地がかつてどんな場所だったかを、驚くほど正直に残しています。とくに地名の「終わりの一字(接尾語)」には、地形のヒントが詰まっています。

地名の字読みとれる土地の姿岡山での例
島(しま・じま)もとは海や川の中の島。まわりが埋まって地続きになったことも。児島・向島
新田(しんでん)近世以降、干拓や開墾で新しく開いた田。水辺だった土地。沖新田・児島湾一帯
江・沖・洲・浦入り江・沖合・中州・海辺。かつて水があった証。西大寺・沖・玉野の浦々
原(はら・ばら)台地や高原など、平らに開けた高い土地。吉備高原・蒜山原
谷・迫(たに・さこ)山あいの細い低地。水が集まりやすい地形。県北の山間部に多数
🗺 地名から土地の生い立ちを読むと、地盤の弱さや水はけといった「今の土地の性格」まで見えてきます。地名・地形は 「地図で見る岡山」 で重ねて確かめられます。土地の判断は、必ず登記・公図など公的な最新情報をご確認ください。

難読地名の読み方

岡山には、はじめてでは読みにくい地名が数多く残ります。その多くは、古い郡(こおり)や郷(ごう)の名、地形の言葉に由来します。

地名読みおもな所在
邑久おく瀬戸内市
妹尾せのお岡山市南区
柵原やなはら美咲町
日生ひなせ備前市
由加ゆが倉敷市
建部たけべ岡山市北区
英田あいだ美作市
石蟹いしが新見市
🔎 市町村別に地名を探すならエリアから探す(27市町村)。地名のなりたちは 郡をたどる名字とルーツ もあわせてどうぞ。
🏷 地名を「調べる」なら ― 難読・地形由来・歴史由来・干拓・消えた地名・小字・市町村別・地図をまとめた 岡山地名INDEX へ。「あなたの場所は昔なんだった?」を地名から調べられます。
Series ・ このシリーズを読む

地名から、まちの物語をひらく

ひとつの地名を入り口に、その土地の成り立ちをたどります。

第一回 | 島の地名

児島 ― 海に浮かんでいた「小さな島」

倉敷市南部の児島は、その名のとおり「小さな島」。古事記に「吉備児島」と記された島が、どうして本州と地続きになったのか。地名に残る海の記憶をたどります。

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第二回 | 町の地名

倉敷 ― 物資を「倉に納め置く」天領の町

白壁の美観地区で知られる倉敷。その名は、物資を蔵に集めて船積みした土地「倉敷地」に由来します。天領の川湊に集まった富が、あの蔵の町並みを生みました。

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第三回 | 難読の地名

長船(おさふね)― 川と砂鉄が「刀の都」を生んだ里

日本刀の代名詞ともいえる備前長船。砂鉄・火力・吉井川の舟運・山陽道と瀬戸内の海運――土地の地の利が、なぜここに刀の都を生んだのかを読み解きます。

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Also ・ 地名から読めるまち

名前に土地の記憶が残るページ

シリーズ本編以外にも、地名や土地の成り立ちが物語になっているページがあります。あわせてどうぞ。