武蔵の里は、江戸時代初期の剣豪・宮本武蔵ゆかりの名所が点在する、岡山県美作市大原地区一帯の呼び名です。武蔵は幼少青年期「たけぞう」と呼ばれ、16歳までをこの地で過ごしたと伝わり、故郷の宮本村を出た後に宮本武蔵と名乗るようになったといわれています。平成15年放映の大河ドラマ『武蔵』で改めて注目を集め、この地域は宮本武蔵を中心にした観光地づくりを行っており、風情ある街並みを見ることができます。
宮本武蔵駅
宮本武蔵駅(みやもとむさしえき)は、岡山県美作市今岡にある智頭急行智頭線の駅です。宮本武蔵の生誕地伝承があることから駅名として命名された、全国でも珍しい人名フルネームがそのまま駅名になった駅。無人駅であり、自動券売機等の乗車券購入設備はありません。高低差がある駅で、平地ではなく建物の2階くらいの高さに路線が位置しており、階段を登ってホームへ向かいます。時刻表はだいたい1時間に1本ほどで、1本逃すと次は1時間後になるため、ゆとりをもった散策計画が必要です。

入口には「剣聖宮本武蔵のふるさと」の文字が出迎えてくれます。待合室には冬の県北の寒さを防ぐドアが付いており、その向かって右側の小窓はハート形にデザインされていて、写真撮影におすすめのスポットとなっています。プラットフォームには、約2メートルほどの迫力ある宮本武蔵の陶板画(肖像画)が飾られています。ただしプラットフォームの幅は狭いため、全体を見ようと後ろに下がりすぎないよう要注意です。特急列車がかなりのスピードで通過することもあり、線路に近づきすぎないよう気をつけてください。
駅前広場には純和風な待合所の建物もあり、子どもが活発に躍動する様子を表した「幼少時代の武蔵・お通・又八」の三体像が置かれています。向かって左から「お通」「幼い頃の武蔵」「又八」と記されており、お通は武蔵の思い人、又八は幼なじみという設定です。また、智頭急行線には「恋山形駅」という恋にちなんだ駅もあり、日本に4つある「恋の駅」のひとつとして紹介されています。
武蔵武道館
大原地域のメイン道路を南北に走っていると見えてくる特徴的な建物が「宮本武蔵顕彰武蔵武道館」(みやもとむさしけんしょう むさしぶどうかん)です。剣聖宮本武蔵の生誕地である「武蔵の里」のシンボルとして、また日本を代表する武道館となるべく建設されました。外観デザインは、武蔵が作った刀の鍔「海鼠透鍔(なまこすかしつば)」をモチーフにしており、初めて見る人には「かぶと」のようにも見える独特の形をしています。






















建物は鉄筋コンクリート(一部鉄骨)二階建て、延床面積6,049平方メートル。メインアリーナ(1,376平方メートル、42m×32m)は剣道場6面またはバレーボールコート2面に対応し、322平方メートルの武道場(剣道場2面・柔道場2面)も備え、国内や国際大会レベルの剣道大会が開催できます。2階には838席の観客席があり、コンサートやコンベンションにも利用されています。駐車場は200台分と広く、大型車両にも対応。開館は月曜〜金曜8:30〜17:15です。
周囲は見渡す限りの山々に囲まれ、空気の澄んだ田舎らしい景色が広がっています。案内看板も整備されているので、散策のポイントに迷ったら参考にしてみるのもよいでしょう。歴史や宮本武蔵に興味がある方には、街並みごとゆっくり歩いてみてほしいエリアです。



