作山古墳(全国第10位の巨大前方後円墳)のほど近くにある、低丘陵上に築かれた古墳。墳丘は一辺約36メートル×約38メートル、高さ約5メートルの規模をもち、吉備では最大級の方墳です。埴輪などから5世紀後半に造られた古墳と考えられますが、内部の埋葬施設の構造については明らかになっていません。戦前は古墳の西側に土俵を設け、氏神・御崎神社の秋祭りの際に奉納相撲が行われていたことから「角力取山」の古墳名がつけられたそうです。
古墳の上には、県指定天然記念物の樹齢約450年(現地看板では約400年)を経た立派なクロマツがたたずんでいます。古墳域は1971年(昭和46年)に総社市指定史跡に、クロマツの古木は1972年(昭和47年)に岡山県指定天然記念物に指定されています。すぐ北側を旧山陽道が東西に通じており、この低丘陵上にある古墳と大松は街道からよく見えていたと考えられます。黒松は高さ20メートル、目通り周囲約5メートル。昭和5〜6年頃までは4本の巨木があったものの、半世紀の間に3本が枯れて老松一本だけとなったそうです。
県指定天然記念物のクロマツの写真手入れが行き届いていて、古墳と言われなければ気づかないほど大きな広場のような公園に感じられます。周囲は盆地のように平地が広がり、低丘陵上に築かれた古墳ながら見晴らしのよい立地です。角力取山古墳の道路対面には「キリギリ山古墳」の石室もあります。もともとは総社市西郡下山田上にあった円墳(持坂20号墳)の横穴式石室で、1979年(昭和54年)の県道建設に伴い、現在の角力取山古墳西側に移設・復元されました。直径約30メートル・高さ4メートルの円墳で、玄室は長さ4.2メートル・幅2.4メートル。築造年代は6世紀中葉頃と推定され、7世紀中葉頃に2人以上が追葬されていたと考えられています。ひとつの古墳を見に行って、もうひとつの石室も見られるお得なスポットです。






















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