県北の奈義(なぎ)町にある奈義町現代美術館は、ふつうの美術館とはまったく違う成り立ちを持っています。ここでは、作品を飾るために建物があるのではなく、作家と建築家がいっしょに構想し、作品と建物が一体になるようにつくられたのです。つまり、建物そのものが作品の一部。だからこの美術館の作品は、ここから動かすことができません。
いちばんよく知られているのが、円筒形の空間。中に入ると、床も壁も感覚がつかみづらく、体の平衡感覚がゆらぐような不思議な体験ができます。ほかにも、光や素材を生かした空間があり、どれも「見る」というより「入る・体感する」タイプの作品。美術館というより、体験施設に近い感覚かもしれません。背後には那岐山(なぎさん)がそびえ、周囲の自然も気持ちのいい場所です。
美術館の建築の写真訪れて感じたこと
円筒形の空間に入った瞬間、家族全員が「うわ、なんだこれ」と声をあげました。まっすぐ立っているつもりなのに、どこか体が傾いているような感覚。子どもたちは面白がって、あちこち動き回っては笑っていました。理屈は分からなくても、体で「へんな感じ!」を味わえるのが、この美術館の楽しいところです。
「絵は静かに見るもの」という美術館のイメージが、ここではいい意味で裏切られます。作品の中に入り、感じて、驚く。子どもにとっては、はじめての現代アートがこういう体験型だったのは幸運だったかもしれません。「美術館っておもしろい」と思ってもらえた一日でした。県北のドライブの途中に、ぜひ立ち寄ってほしい場所です。
見どころ
建築と一体になった作品
作家と建築家が共同で構想し、建物そのものが作品として設計されています。ほかの場所には移せない、ここだけの作品です。
体感する円筒空間
円筒形の空間では、平衡感覚がゆらぐような不思議な体験ができます。理屈抜きで驚ける、子どもにも印象に残る作品です。
那岐山のふもとの立地
背後に那岐山がそびえる、自然ゆたかな環境。県北のドライブの途中に立ち寄りやすく、周囲の景色も楽しめます。














家族で行くときのメモ
作品空間は床が平らでない場所があり、感覚がつかみにくくなります。足元に気をつけて、ゆっくり動くようにしましょう。小さな子どもは手をつないで。体調によっては、めまいのような感覚になることもあるので、無理をせず外に出て休んでください。開館時間・観覧料・休館日は変わることがあるので、事前にご確認を。撮影のルールも館内の案内に従いましょう。県北のドライブや、津山方面とあわせて回るのがおすすめです。
※開館時間・観覧料・休館日・撮影ルールなどは変わることがあります。おでかけ前に、公式情報での最新のご確認をおすすめします。
